・資産運用額がすごい
・毎月投資できる金額がすごい
ことに気付きます。1000万以上、下手すると億に届くぐらいの金額を動かしている方もいらっしゃいます。無論それぐらい目を引く金額が扱えるからこそSNSやブログでネタになるという側面もあります。
でも大半の方は恐らく毎月せいぜい数万円程度、資産運用額でいうと数十万、多い人で数百万あたりに落ち着くのではないかと思います。
このブログはどちらかというとこれから投資を始める方、あるいは始めたばかりでまだ資金がまとまっていない段階の方を想定して書いています。
投資は
・投資元本が大きくなるほど増えやすい(減りやすい)
・定期的に投入する資金が多くなるほど増えやすい(減りやすい)
という特徴があります。
なるべく多くの資金を投資した方が早く資産が増えるのですが、この部分がスタート段階では挫折しやすく難しい部分です。
難しい部分をどうやって解消すれば良いかを考えてみました。
<投資の理想型>
①iDeCoを満額投資する
②NISA、つみたてNISAを満額投資する
③個別株など様々な資産に投資する
この3つを完成させることが理想型です。
iDeCoとNISAで将来の不安を解消し、個別株投資などを行うことで目標達成に向けた時間短縮を図るという狙いです。
今回紹介するのはこの理想型になるべく無理のない形で近づけることを狙いとしています。
<少額からの資産形成方法について>
少額からの資産形成を選択せざるを得ない方は以下の事情があると思われます。
・投資可能金額が少ない(学生、若年世代、専業主婦など)
・投資に対して不安を抱いている
・万が一の備えが欲しいと思っている
上記の事情に配慮したやり方でないと難しいものと思います。
紹介するやり方は
こちらをベースにしています。
(資産形成方法〜弱者のためのポートフォリオ〜)
①毎月投資できる金額を決める(多ければ多いほどよい)
②①で決めた金額を「全世界株式」もしくは「全米株式」に連動した投資信託に毎月積立投資をする
③1年間積み立てた後、
・そのまま投資信託の積立を継続する
・解約して個別株を購入する
・一部解約して債券や金・コモディティのETFや投資信託を購入する
のいずれかを選択する
④毎月の投資金額は適宜見直しをする。できる限り増やすようにする。
⑤①〜④を繰り返す
根幹にある考え方として
・様々な金融商品の中で株式が最も資産拡大に貢献する商品である
(ただし、経済動向を踏まえた資産元本割れを含む変動を受け入れることが前提)
・指数に連動したインデックス商品を購入することで市場の成長に劣後することを回避することができる
・理想は日本円以外の金融商品も購入してヘッジを図ることですが、100円からの少額で購入できるのが投資信託であるため、投資のしやすさを優先する
・理想は株式以外の様々な商品も購入することであらゆる経済状況に耐えられるディフェンシブなポートフォリオが形成できるが、投資資金が相応に必要となるため、資産配分(アセットアロケーション)の優先順位を下げる
といった点が挙げられます。
つまり、投資に必要な資金を貯金ではなく投資信託で実施することで資産形成スピードを「無理のない範囲で」拡大させることを目的としています。
投資信託の積立・解約を駆使して、ある程度まとまった資金
・毎月1万円なら年12万円
・毎月3万円なら年36万円
が得られます(元本毀損する可能性がありますが、単純化しています)。
まとまった資金を作ることで、個別株を始め
・資産をさらに拡大する可能性がある商品
・資産運用の守りを固める可能性がある商品
に手が出しやすくなるということです。
全世界株式、全米株式を選択しているのは
・商品選定で迷う時間をなくすこと
・β(市場成長率)を手にする確率が高い商品を選択すること
が目的です。確実性を意識した投資の中でもそれでもよりリターンを得たいということであれば全米株式、手堅くやりたいということであれば全世界株式を選択すればOKです。
これを「毎月5万円」投資できるまで当面の目標として進めます。
5万円が目標なのは
・年間60万円、5年間で300万というまとまった投資元本のストックができる
・iDeCo、つみたてNISAに満額投資する際の毎月の金額(ざっくりベース)である
・キリが良い数字
という理由で挙げています。
感覚的なものなので、目標金額は自分で決めておくで良いと思います。
<弱者のためのポートフォリオのメリット>
・簡単に手軽に貯金感覚で投資できる
・極端なリスク(元本が丸々なくなる等)を背負わなくて良い
・個別株投資など各金融商品の勉強をするための時間を稼ぐことができる
・勉強の時間を確保しつつ、資産形成ができる
・ポイントなどの活用ができる
といったメリットがありますが、何より
・支出の見直しのきっかけになる(特に固定支出の削減に繋がる)
・収入ベースを増やすことが投資の近道であることを体感できる
という大きなメリットが得られます。
毎月1万円も投資できない方が、毎月5万円投資できるようにするには相応に工夫が必要です。スマホ料金の削減など固定費用を見直したり、余計な支出を減らそうと意識できるようになります。さらに収入を増やすための様々なアプローチ・取り組みを始めよう、あるいは始めた方が有利になることに気がつきます。
このことに気がつくのが投資ビギナーから脱出する最大のポイントです。
無理のないやり方で少し時間がかかっても資産形成に向けて正しい方向に進めばかなり高い確率で資産は拡大方向に向かい、冒頭に述べたような大きな金額を扱う投資家に成長していくことが期待できます。
選択肢として「投資信託の積立を愚直に続ける」というのもあります。
・時間がない方
・確実性を重視したい方
はこれで十分だと思います。ベータ分の資産拡大を複利運用で進められるということです。あとは投資資金を増やすための取り組みに集中すれば良いということです。
ポートフォリオを作っている最中でまとまった資金が必要となった場合は、必要な分だけ売却すればよく、その後に元に戻しても良いですしそのまま続けても問題ないです。大事なのは投資を継続させることです。個別株にシフトしたとしても投資信託の積立を継続してくれればそれが資産のベースとなり将来苦労する部分が軽くなります。
最後にiDeCoやNISAとの併用ですが、このポートフォリオは資産形成途中で引き出すことを前提としているため引き出しが困難なiDeCoや引き出しメリットがなくなるNISAとは相性がよくないですが併用は可能です。
最初の段階では最低金額iDeCoやNISAに投資して、徐々に増やして上限に近づけるように取り組むのが良いと思います。