バンガード社は
こういった時期に航路を見失わないようメッセージを発信していて好感が持てます。
ETFの積立は以前から「資産作り投資」という位置付けで続けています。
このコロナショックをきっかけに
・全世界
・全天候型
に投資をすることを改めて決意し、実践しています。
<全世界とは?>
ここでも触れましたが、今は「VT(バンガード・トータル・ワールド・ストック)」を軸としています。
VTは
・これ1つで47の国に投資することが可能
・時価総額ベースなので「その時株価が上昇している企業が多い国」の比率が上昇する
・現在はアメリカだけで6割近い比率
・世界同時不況の局面だと割りを食う可能性がある
というメリットデメリットがあります。現状は全世界的に凹んでいるため最大83ドルだったものが54ドルまで落ち込んだ時期がありました。約35%減です。
筆者はVTに関しては「中長期的にどの国が伸びてくるか予想することを回避するためのETF」と評価しています。将来アメリカが引き続き強さを見せるのか、中国が世界の覇権を握るのか、全く違う国が台頭するのか、群雄割拠になるのかは全く分かりません。
そもそも長期的な資産形成において予想して機動的に配分変更するのはメリットがあまりないので面倒な部分は排除すればよく、その欲求を満たしてくれるのがVTということです。時価総額ベースなので今後例えば中国の企業がTOP10にゴロゴロ入ってくるようなことがあれば自ずとVTのポートフォリオにおいて中国の比率が上昇します。
つまり「調整はファンドが勝手にやってくれる」ということです。
でも「平均化」されてしまう問題もあります。美味しい部分も押さえられてしまうのでVTを好まない方もいます。そこでVT一本という選択を回避し、「VTに肉付けするETF」を選択することで資産全体の成長可能性も追い求めるという取り組みをしています。
これは人によっては邪道でもあり、適切に分散していることでもあり好みや考え方が反映される部分です。
<肉付けしているETFとは>
VIG
QQQ
VWO
この3つにも投資をしています。詳しくは別の機会に説明しますが、アメリカ市場の成長〜成熟に対して投資し、さらに新興国の可能性にも投資をしています。これらが肉付けされることでVTだけではフォローできない「成長性」を補うことができるかなと考えています。
<全天候型に投資する>
株式以外だと
BND
VWOB
といった債券のETF。
GDX
といったゴールドのETF。さらにコモディティの投資信託にも積立を行なっています。
これらは「株式が弱い時期」に資産全体が傷まないようにする役割を担っています。
特にゴールドはこれから10年を考えた時にカギを握ると捉えています。現金価値が弱くなった時にゴールドが輝きを放ち価格が伸びてくれば良いなと思います。
<下落相場、波乱相場における積み立て方とは?>
本題です。
コロナショックにより、相場は大きく動きました。この先しばらくもどうなるかは分かりません。まだ現時点での株価は
・コロナ後の経済状況を織り込んだもの
なのか
・コロナ問題による今の時点の状況しか反映していない
のかで動きは変わります。後者であればまだ下げる可能性があります。
どちらに転ぶかは分かりません。
ただ間違いないのは「積立は何があっても継続」するべきという点です。
下がることが分かっているのに積み立てるメリットは「平均購入価格の引き下げ」です。
購入平均価格が下がればその後の上昇相場で「多く買えた分が収益」となってリターンの上昇をもたらします。
であれば「下落相場時にできるだけ多く購入」すればもっとリターンの上昇が期待できるのではないか?ということでこの局面では「買い下がり投資法」による積立が良いのではないかと考えました。
<買い下がり投資法のポイント>
・下落時に多く購入する
・大きく下落した時になるべく多く資金を注ぎ込む
・将来上昇することを期待する(計画性に乏しいナンピン買いではない)
下がった時に計画性を持って「多く購入するメリット」を狙うのが買い下がり投資法におけるポイントです。なのでルールを決めておく必要があります。
筆者の場合は
・平均購入価格よりも価格が下であれば「ごく少数購入する」
・最高値よりも15%下回っていれば追加購入する
・最高値よりも30%下回っていればより一層追加購入する
・毎月の最大投資額を決めておく
・上昇相場になった場合、定期購入銘柄の積立オンリーに切り替える
というルールで動きます。
購入タイミングはあくまで価格が下がっている時をメインとし、下落相場時を「多く購入できるチャンス」として活用します。下落が進めばそれは買いのチャンスなので積立額を機動的に増やします。
一方で「資金が枯渇」してしまっては「この先のさらなる下落相場」の時に弾切れとなってしまうので1ヶ月の購入上限を設けて弾切れを回避します。このルールは毎月の収入ルートが増えるまでの辛抱かなと思っています。
上昇相場になれば従来の積立に戻してコツコツ積み立てるのみとなります。
従って株価が全体的に上昇して、戻った場合は購入対象がなくなります。ただ機会損失が大きくなってしまうので追加購入は回避しますが、通常の積立は続けているので最低限の購入は毎月実施していきます。
ハワード・マークスのサイクルの考え方を応用させています。逆張り的に考えて人々が恐れている時期に多く買い、楽観視している時にはセーブするというやり方です。
機動的に積み立てるということはある程度手間をかけるということなので、自動投資よりも意思が働く分、ブレが出てしまう恐れはあります。でも好機を効率よく活かす方法でもあり継続的・計画的に行動するのが好きな方に適した投資法だと思います。