金（ゴールド）は
の記事で説明した通り、現金化ニーズが高まったことで一時期値段を下げていました。
ここしばらくは再び上昇カーブを描いています。
＜ゴールドの今後はどうなるか？＞
ここでゴールドが優位に立つ条件を確認します。
・経済状況、世情が不安定な時
・景気が悪化した時
・金利が下がった時
・インフレが進んだ時
このいずれかの局面で上昇します。不安定な時に強く、好調な時に弱いです。
株式と振り子が反対に動くと理解しておくと良いと思います。
例外は
・先日のように皆が「現金を欲しがる時」
・デフレが加速した時
です。
デフレは現金の価値が大きく上昇することなので、この場合は「ゴールドよりも現金に価値がある」と市場が判断しているということになります。
コロナショックを受けて各国が取り組んでいるのは「経済対策」です。
経済対策とは
・困窮している人への経済支援（日本はここでイマイチな手を打とうとしていますが）
・金融緩和（既に金利が大きく下がっています）
・財務出動（赤字国債の発行など、お金をたくさん刷る行為）
を指します。いずれも「お金をたくさん生み出す効果」があります。
コロナショック対策により市場にお金が大量に流れ込んでいる状況です。
各国とも経済活動が大きく縮小していることから、抑えが効かなくなっています。
大量に流れたお金がコロナショックが治った後どうなるか？
少なくともこの時点で現金の価値は下がっています。株式は不安定な経済状況では急落したり上昇したりを繰り返しているため手を出しにくい状況です。
この時に価値が上がりやすくなるのは「安全資産」です。
とりわけ「ゴールド・シルバー」だと思います。
＜ゴールドの購入方法について＞
基本的にゴールドもシルバーも買い方は一緒なので金（ゴールド）に絞って説明します。価格推移はゴールドの方が先に値上がり（値下がり）し、その後にシルバーが追いかけていきます。
・現物を買う
・金を採掘する会社を買う
この3つの方法があります。
現物を買うというのは
・ゴールドバー（インゴット、金塊、現地金）
・金貨
を購入します。積み立て購入という方法もあります。
いずれにしても現物なので自分で保管する必要があります。保管の手間はありますが、価値は保持されるのできちんと管理できて資金が十分にあれば現物を買うのが一番良い購入方法です。
でもそんなにお金がないという方はETFや投資信託という方法もあります。
金の価格を示す指数に連動しているので、金の価格変化に連動してETFや投資信託の価格も変化します。
投資信託は金の果実などがあります。
手軽に購入できて、保管の手間がかからないのがメリットです。デメリットはあくまで金融商品なので究極的には現物と異なり証券取引ができないケースがあれば価値が現物と乖離する可能性があります。
最後に紹介するのが「金を採掘する会社」への投資です。
金は簡単に生成できるわけではなく、鉱山を掘って金を抽出する作業が必要です。コストラインが先ほど紹介した金の先物指数を上回っている状態でないと採掘会社や鉱山を管理している会社にとってはコスト高となり利益が圧迫されます。
反対に金の価格が上昇している局面では採掘会社、鉱山を扱っている会社にとっては収益獲得チャンスとなります。
なので金価格の上昇を期待するのであれば金鉱株と呼ばれる金を採掘する会社への投資という手もあります。
GDXという金鉱株を扱うETFがあります。
金を採掘する会社のETFです。この1年の価格推移を見るとだいぶギザギザとした値動きであることがわかります。
つまり価格変動がそれなりに激しいということです。金自体はそこまで価格は上下しませんが金鉱株は動きます。リスク、ボラティリティは相応に高いです。
今後
・金（ゴールド）の価格が大幅に上昇する、需要の高止まりが期待できるのであれば金鉱株の上昇が期待できます。
・金（ゴールド）の価格はそれほど動かない、需要も頭打ちになる。株式の上昇の方が期待大ということであれば金鉱株はそれほど動かないか、下がる可能性があります。
金（ゴールド）よりももう少し短い期間で収益を獲得したいと考えている方は金鉱株・銀鉱株に連動したETFを検討してみてはいかがでしょうか。
