株価の下落が止まりません。
3月に入って一段落すると思ったら
3/3に突如発表されたFRBの緊急利下げにより、風向きが変わってしまいました。
緊急利下げにより「思ったよりも状態が良くない、この先の見通しが悪いのでは?」と市場はネガティブに捉えているようです。
翌3/4はスーパーチューズデーの結果を受けて大幅上昇しましたが、その後はズルズルと下がる展開になっています。何より下げ幅が大きいのでインパクトが強いです。急降下のスピードはリーマンショックを上回っています。
ただ、今の状況がどれだけ続くかがポイントだと思います。リーマンショックは長期間に渡る下落でした。その結果半分近くまで下がってしまったわけですが、現在はまだ下げ幅20%にも達していません。
ということで足元は「焦って売却、総撤退だ」と動くのは早計だと思われます。
今の局面はハワード・マークスのサイクルの考え方に照らすと
・急速に振り子が反対方向に動いた
・サイクルの転換点(今いる位置は2週間前とは大幅に異なる)
と見るべきかなと思いました。
ハワード・マークスは逆張り派なので、この局面は「(恐らく)恐る恐る」買いと判断しています。バフェットだともう少しじっくり待ってから一気に買い漁るのだと思いますが、そこまで決断できるほど材料が揃っていないと思うので、逆張り派であれば(バリュー投資の方針であれば)少しずつ買っていくという選択をして良い局面だと思います。
ただこれは
・さらに値下がりしても構わないと覚悟する
・回復局面に戻った場合、以前の最高値付近に戻ることを期待する
ことが前提になります。ハワード・マークスは底に届いたらバーゲンセールは終了と言っているので買い時は「底に向かって進む段階〜底に届くまで」となるので仕方がないです。
バフェットの考え方をベースにするなら今は「買い物リストを磨く時」なのかもしれません。市況を読むのではなく、「良い企業が「バフェットの思う良い価格」になるのを待つ」のでその時がいつになるのかは追々分かることになるはずです。素人である我々にはざっくりとしか分からないのかもしれません。
私は資金的にも二段構えで考えています。
一段階目の仕込みは既に終わりました。ここから上昇すればそれで良し。
仮にさらなる下落、二番底が待ち受ける展開になった場合は、二段階目の仕込みを行います(一段階目の仕込みの含み損は覚悟の上)。二番底が待ち受ける展開であれば時間的猶予もあると思いますので、対象先も吟味しながらじっくり待つことにします。
<もう1つの考え方>
もう少し別の目線で考えます。
改めて2010年代は株式優位の時代でした。2020年代になり同じく株式が優位になるかは分かりません。株式が優位でも米国株ではないかもしれません。
であれば
・米国以外の株式にも投資する
・株式以外の資産に投資する
という選択も考えられると思います。
今後株価の下落が続けば債券や金(ゴールド)の需要が高まります。金利が上昇しない限り、これらの価格は上昇する方向に向かいます。
アメリカ以外の国でどこが台頭するかは読めません。読めないからこそETFを活用して幅広く全世界をターゲットに投資するという手段も取りうると思います。
さらに先の先を見据えて「インフレ」が来ると思うのであればコモディティを今から仕込んでおくという手もあります。
資産配分の幅を取る考え方です。
<さらにもう1つの考え方>
インデックス積立運用をしているのであれば、今が下落していようが上昇していようが積立を止めずに継続すれば良いのでここは黙って静観で良いと思います。
ということで色々対策を書きましたが、基本的には市場から退場しないことが大事です。
やり方は様々ですが、そのやり方・基本方針に沿った資産管理をした上で「全撤退だけは回避」する。そうすれば大きな痛手を負うことなく、次のサイクルに突入したところで再び資産は拡大していきます。
方針によっては損失拡大前に売却(損切り)も手だと思います。グロース狙い・短期投資であれば淡々と見切りを付けていくことになります。長期投資であれば下落局面はやり過ごす、バリュー投資なら虎視淡々と狙いを定めて買っていくといったように「投資方針とルールに矛盾しない行動」がどれだけ忠実にできるかだと思います。
個人投資家は愚直に試行錯誤しながらやり続けるしかないですし、それが強みだと思った上でやっていくしかないかなと。
恐らく私のコーヒー缶の中身は現時点ではだいぶやられていると思いますが、その中身を見るのはグッと堪えてひとまず寝かせます。その上でインデックス(資産作り投資)は当然ながら継続ですし、単に耐えるだけでは面白くないので楽しむ投資としてバリューハンティングをしていくことにします。
ハンティング対象についてはまた別の機会に語ります。