「投資に一番大切な20の教え」の中にすごく気になった部分がありました。
それは「今どこにいるか感じ取る」の章に書かれている
1.相場が振り子の一端に達する時に備えて警戒を怠らない
2.変化に応じて自分の行動を調整する
3.サイクルの頂点と谷底で多くの投資家を完全に間違った行動へと駆り立てる群衆の振る舞いに歩調を合わせない
の3つです。
リスク回避の一番の方法は「未来予測」と言われています。
ただ予測は非常に困難です。
なのでハワード・マークスは予測ではなく「現在の立ち位置がどこかを分析する」事を説いています。
現在が振り子のどの位置にいるか、サイクルのどの段階なのかを確認すればそれに応じた対応をすれば良いという考え方です。予測よりは確実ですが簡単ではありません。
ハワード・マークスの著書ではコツみたいなものはあまり書かれておらず、記載した内容から自分で思索し(二次的思考と言われています)縦横の軸を作る必要があります。
ただ立ち位置のところについては3つの教えが良いヒントになります。
・振り子の一端(暴落の底値と最高値、特に暴落の底値)はいつ来るかわからないが、「いつ来ても良いように備えて」おけば不安は払拭されます。
・変化に応じて行動量を調整すればリスクは軽減されます。例えば上がり過ぎた資産を売却したり、購入量を調整したりといった行動です。
・ハワードマークスはやってはいけない事として「最高値を掴む事」「暴落局面で売ってしまう事」を挙げておりそれを回避する事がすごく重要だと説いています。
特に一番最後のところ、つまり熱狂的に皆が強欲で収益を追い求める局面と暴落が進み悲観的になり誰も手を出さないような局面で皆と同じ行動を取らないようにする事。これがパフォーマンスに大きく影響するとしています。
つまり、どうしても流されやすい人でも一番大事な局面では耐えることができればベストパフォーマンスではなくてもベターな結果は得られるのではないかと思われます。
投資法は様々ありますが、ピークの底と頂点で流れに逆らうことができるかどうか。
ですね。今が頂点なのかという見極めが難しいですが、強欲になり機会損失を気にしないといけない今はある程度慎重に進める段階なのかなと思います。