この記事で「投資資金の確保」を教訓として取り上げました。
投資において難しいのは「現金の確保」だと思います。
<投資において現金の確保が難しい理由>
・現金は価値が目減りする性質があるため
・貯蓄よりも投資の動きが進むと現金所持量が減っていくため
投資を継続する上でなるべく削りたいけど不可欠な「現金」について考察します。
※大前提として現金比率に関しては一定額の生活防衛資金(一般に3ヶ月〜6ヶ月分の生活費とされています)はあらかじめ確保しているものとします。
<現金保有割合ごとのメリット・デメリット>
・フルインベストメントの場合
(メリット)投資効果の最大化
(デメリット)いざという時に追加投資ができない(取り崩し必須)
・5割以上〜9割を投資に回した場合
(メリット)フルインベストメントと5割以下の中間
(デメリット)同上
・投資に回した額が5割以下の場合
(メリット)追加投資したい時に多くの資金を投じることができる
(デメリット)投資効率の低下、好景気・インフレ時に恩恵が受けられない
ジレンマとの戦いです。普段は現金は少ない方がいいけど
・追加投資したい時(急落時、上昇時)
・新たな資産に投資したい時
には現金が必要になります。ここを自在に調整できれば理想だと思います。
<でも口でいうほど簡単ではない。ではどうしたら良い?>
とは言え理想的に現金保有割合をコントロールするのは簡単ではありません。それは株価の予測以上に難しいです。
ではどう対処したら良いでしょうか?
考えられる方法は3つあります。
1.安全資産(債券やゴールド)が安価な時に購入し、追加資金が必要なタイミングで売却する。
バリュー投資の考え方と同じです。安全資産が安価な時に仕込んでおき、追加資金が必要になるような株安・安全資産高のタイミングで売却します。
先日ゴールドが急落しましたが、例えば1000円でゴールドを購入したものが、一時2000円になったがそこでは売却できず、その後急落して1300円になったとしてもトータルで見れば+300円です。
安価な時に購入するのは「安全の糊代を持つこと」と言われますが、これは株式投資以外にも当てはまるという考え方です。つまり、早めに安全資産に投資して気長に準備しましょうという案です。
2.安全資産が上昇した時に一旦売却し、利益を確保した上でさらに投資する。
グロース投資の考え方です。安全投資が値上がりしやすい局面で利益を確保しておき、これを株安などリスク資産の購入・買い増しに充当するという考え方です。
利益を次々に投資資金に充当できれば「いざという時の備え」になると思います。
1.は安価なタイミングで手が出せないと成立しないですし、2.は首尾良く利益を確保できるかどうかの保証はないのですし、どこが高値のタイミングであるかを見極めるのは株式同様難しいです。
となると究極的には
3.投資できる金額を増やす
なんだと思います。本業にせよ副業・副収入にせよ
「投資できる資金そのものを増やす」もしくは
「毎月のキャッシュフローを増やす取り組みをする」
これが
・欲しい時に現金があり
・常に一定以上の割合を投資に充当できている状態
を最も確実に実現する方法なのかなと思います。投資とはかけ離れた話なのかもしれませんが。投資において最も大事なのは自己投資と言われているのは結局のところ投資における現金(キャッシュフロー)を増やすための大事な取り組みなのかもしれません。
それが簡単にできれば苦労しないよということかもしれませんが、これからの時代はキャッシュフローを増やす仕組み作りが問われてくる時代になるのかもしれません。となると侮れないのかなと。