こちらの記事で投資法について様々な角度から紹介しましたが、
・バリュー投資
・グロース投資
この2つについて少し掘り下げます。
<バリュー投資とは?>
・企業が持つ内在価値(企業が本来持つ価値)
と
・現在の株価
を比較し、企業の価値>株価となっている企業に投資することです。
<グロース投資とは?>
・企業が秘めている成長性
と
・現在の株価傾向
を確認し、今後も成長し株価が上昇すると期待する企業に投資することです。
違いは株の購入タイミングです。
バリュー投資は株価が下がった状態(「下がっているではない点に注意」)、
グロース投資は株価が上がっている状態
が購入タイミングの目安とされています。またバリューは逆張り、グロースは順張りと言われています。
逆張り:価格が下がり、他の人が購入しないタイミングを狙う
順張り:価格が上がり、他の人も購入するタイミングを狙う
という違いです。
ただこれはあくまで投資スタイルの違いなので「どちらかを選ばないといけない」という性質のものではありません。
ある株はバリュー、ある株はグロースという切り分けをしても問題はないと思います。どちらかが良くてどちらかが悪いということでもないので、バリューとグロース両方同時に取り組んでいても問題ないのですが、両方一緒にやるには「相当な労力」が求められるだけです。
まず、バリューとグロースは並び立つ可能性がある点を理解しておく必要がありますがバリューもグロースも投資対象企業に対する分析が必要な点と、「価格評価の裏付け方」が異なるので両方同時に取り組むと混乱する恐れがあります。
順張りのグロース投資は株価が上昇傾向である先が対象なので、分かりやすいです。ただし、成長が止まると株価の下げ幅が大きいのでリスクが高いです。
リスクが高いので危険という印象を持つかもしれませんが、投資の初期段階は資産を増やす必要があるので資産が拡大するまで長い時間をかけたくないという方はグロース投資が第1選択肢になります。
バリュー投資は「適正な購入価格」で購入することが何より重要なので、企業の適正な株価の見極めに時間をかけないといけません。また、購入してから収益をあげるまでに時間がかかることを織り込んでおく必要があります。
その分、適切に運用できれば「リスクが軽減できる」というメリットがあります。
なので、時間をかけても構わないという方はバリュー投資の方が上手く運用できる可能性が高いです。
双方の取り組み難易度と軌道に乗るまでの時間の差を踏まえると
・最初はグロース投資
・徐々にバリュー投資にシフト
・収益を拡大させたら、配当金優先の投資に切り替えてインカムゲインを稼ぐ
といった段階的にスタイルを変えるやり方も可能ということです。
経済状況によってシフトする考え方もあります。
・経済状況が好調ならグロース
・経済状況が不良ならバリュー
特徴を踏まえると企業分析が得意であるならば、こういったやり方の方が理に適っているとも言えます。
いずれにしてもどちらかをとってどちらかを否定するのではなく、両方を良く知っておいた方が良いと思います。