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【投資法考察】株式投資法について考える〜その3

 

 

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株式投資法について考察しています。今回はその3です。

 

その2では投資法に関する本来の意味と誤解を招きやすい要因を挙げた上で、投資法や投資のキーワードについて整理しました。

 

その3では整理した内容を元に「投資に関する誤解を避けるための考え方」について挙げた上で、投資方法についてまとめます。

 

<投資に関する誤解を避けるにはどうしたら良いか>

8つのポイントがあると思います。


1.投資法に良し悪しはないが混同しないように注意する

例えば

・バリュー投資と長期投資

・グロース投資と短期投資

は必ず結びつくものではないといったものです。

 

投資のスタイルなのか方法なのか、投資法やキーワードが持つ意味をしっかり理解した上で「良し悪しではなく向き不向き」で考えるようにして混同しないようにします。

 

この点に関しては投資法や考え方に関する勉強を継続する事が有効です。

 

2.銘柄選定と銘柄分析、銘柄フォローを継続する

これも勉強の一環ですが、

・銘柄選定

・銘柄分析

・銘柄フォロー

はいついかなる時も継続して常に最新の状況を把握しておくことがポイントとなります。

 

より良い銘柄が無いか探し続けること、定性的定量的な観点で購入する対象銘柄を分析することは「どんな投資スタイルであっても」必ず行うことが求められます。

バリュー投資であってもグロース投資であっても配当金狙い投資であっても同じです。

 

配当金狙い投資が誤解を招く最大の要因は

「購入したらあとはほったらかし」という誤解が蔓延しているからだと思います。

何故この誤解が蔓延したかについては後ほど触れます。

 

銘柄フォローも重要です。少なくとも購入した企業の決算結果は継続的に追いかけていかないと優良銘柄がいつの間にか不良債権に変わってしまう恐れがあります。

 

3.どの段階の成長に期待するのかを明確にする

これは購入した銘柄を短期で運用するのか長期で運用するのかの選択に関わってきます。

 

購入する際のストーリーとして

・伸びているから買うのだから、すぐに成長結果が出てくることを期待する

のと

・今は伸びるかどうかは微妙だが、3年後に伸びてくることを期待して価格が割安なうちに購入する

では期待ポイントが大きく異なります。

 

前者は短期投資の考え方で後者は長期投資の考え方の1つです。

大事なのは描いたストーリーと異なる展開になった際にスパッと切り替えることです。

例えば短期的に成長することを期待して購入したのに、株価が伸び悩んでしまった場合、「実はこういう要素も期待していたから持ち続けるんだ」とは思わないことです。であれば最初から長期展望をを期待して購入するべきです。

 

4.売買基準を明確にする

これは3.にも関係してきますが、短期投資であれば期待できる利益と失いたく無い損失の幅が狭くなるため売買基準は近くなります。長期投資はその反対です。

 

相互の特徴を踏まえた上で「こうなったら購入する・売却する」という基準を明確にします。その方が迷いが少なくなり結果として利益拡大・損失削減に繋がるからです。

 

5.インデックス運用の鉄則や格言を個別株投資に当てはめない

インデックス運用の鉄則は「保持し続けること」です。

 

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上記は長期投資のリターンメリットについてよく紹介されるグラフパターンですが、長期に運用するとマイナスが減る。つまり簡単に売却せずに長い期間持っていた方がお得ですよという例としてよく使われます。

 

これはインデックス運用は市場平均に近づける運用方法のため、時間が経つとどんどん磨き上げられて結果的に市場の成長率と同じリターンが得る確率が高くなるという特徴があるからです。

 

逆にいうと個別株をどんなに頑張ってうまく運用してもインデックス運用と同等、つまり市場平均に収束するというのは考えにくく、市場平均を上回るリターンを得て成功とみなされます。

 

何故なら個別株投資はリスク幅が大きいからです。リスク幅が大きいのにインデックス投資の考え方を押し通してしまうと「大したリターンが得られないのに、損失デメリットばかりが大きくなる」ことになってしまいます。

 

インデックス運用でよく言われていることと、個別株投資の投資方法とは分けて考えるようにしましょう。

 

 

6.配当金再投資による複利運用を行う

どのやり方であっても手に入れた配当金は使わずに再投資しましょう。その方が長いスパンで見たときに投資元本が膨らみます。

 

7.投資元本が一定以上貯まったら高配当銘柄、連続増配銘柄を「債券の代わり」として運用する。

自分で決めた目標投資元本に届いたら、高配当・連続増配といった価値がある銘柄に投資することでバフェットが言う「債券の代替商品としての株式」の位置付けに変わります。

 

まとまった額を投資すれば数%の配当とはいえ、相応にまとまった金額が配当として入ってきます。この状態ができれば「バイアンドホールド:に意味が出てきます。

 

8.資産作りのための投資と楽しむための投資を区別する

個別株投資ははっきりいえば色々と手間が掛かって管理が大変です。

 

その大変さを少しでも和らげるために手間のかからない投資法や「このことだけ考えておけば良い」投資法が出てくるわけですが、銘柄選定・銘柄分析・銘柄フォローにかける手間を惜しむのであれば「ETFもしくは投資信託」に絞った方が良いです。

 

選定・分析・フォローはファンドマネージャーがやってくれます。

オーダーメイドに投資をしたいのであればETF投資信託投資の手法や考え方を持ち込まないようにして個別株投資をしましょう。

 

最後に資産を作ることだけが目的なのであれば適切なETFに積み立てるか、レイダリオの全天候型ポートフォリオを構築するべきです。

 

資産作りのベースを作った上で、銘柄分析などを楽しみながら投資をしたいという方は個別株投資にチャレンジして良いと思います。

 

資産作り投資:長期的にかつ自動的に資産運用の仕組みづくりをする

楽しむ投資:銘柄分析や財務状況の分析などに興味を持って能動的に取り組む

という違いを理解した上で、投資方法を学び、学びの中でぜひ自分に適した投資方法をアレンジしてみてください。

 

そうすることで誤解は回避できると思います。