ここ最近書店にいくとお金の教育にまつわる本を結構目にします。
お金の教育の必要性が認識され始めているのかなと思いますが、この本はその先駆けだと思います。
著者のミアン・サミ氏には筆者もお世話になっており、そういった意味では身内ネタの紹介です。
ミアン・サミ氏は投資・資産運用以上に「お金の教育」「マネーリテラシーを高める」取り組みを重視しています。というのもお金・経済を理解することによって
・自分自身の判断力が磨かれる
・お金に縛られない自由な生活に繋がる
といった効果がもたらされるからです。
お金に縛られないということは昨今話題の年金問題、2,000万円問題に象徴されるような将来の不安を取り除く点で重要ですし、お金・経済に関する理解が不足しているが故に世の中の理不尽な部分を甘んじて受けなければいけない(しかもそれが子供にまで連鎖する)という事態を避ける意味でも重要です。
「お金の教育がすべて」では7歳(小学生低学年)ぐらいから始めるお金を身近に感じるための教育方法を様々な角度から紹介しています。
ポイントはマインドの部分。
・お金の話をするのは良くないこと
・お金を稼ぐのは汚いこと
日本人に共通するお金に関するメンタルブロックを解除することにあります。
メンタルブロックがあることで、無意識のうちに子供に対してお金について教育することを回避するようになります。学校ではお金や投資に関する教育は基本的に行わないため、子供にも連鎖します。
理解がないまま社会に出るとどうなるか?
こういった被害にあってしまう可能性があるわけです。
マネーリテラシー、ファイナンスリテラシーがあると200%利益を出すにはどの程度のマイナスを背負う可能性があるのかが見抜けません。
被害にあってから学ぶのでは遅いのでその前に学ぶべき。学校では学べないので、家庭で学ぶことになるのですが、教えるべき親がまずお金や経済の仕組みを理解しておく必要があります。
非常に読みやすい構成になっているので、さっと読み通すことができますがぜひまずは自身で何度も再読して十分に理解した上で、子供と一緒に読むことをオススメします。
筆者も子供が7歳になったらこの本を一緒に読んで、お金の教育を始めたいと思います。
投資・資産運用のテクニックではなく、お金の仕組み。
・お金は価値を保存するもの
・価値は問題解決の対価
この2つを理解し応用することができると「様々なものの見え方が変わります」その変化を家族で共有するキッカケになる良書です。