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米国株デビュー講座を再読する〜第5章 短期トレード、それとも長期保有?〜

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media.rakuten-sec.net

 

じっちゃまの米国株デビュー講座を再読するシリーズの第5回目です。

 

タイトルからすると投資手法のテーマのようですが、どうでしょうか。

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※記事から引用した部分は斜体で記載しています。

 

投資手法に関してはじっちゃまの場合、決算至上主義・決算原理主義なところを除くと実は何でもありというスタンスです。インデックスも短期的な売買も長期投資もやり方を紹介していますし、保守的な大人しい銘柄を長期に保有するやり方も荒っぽい値動きになりそうな勢いのある銘柄に素直に飛び乗って上昇益を得るやり方も勧めています。

 

なので一通り見ていると、どういったやり方が正解なのか分からなくなる方も多いようでTwitterYouTubeライブでもやり方に関する質問が何度も飛び交っています。

 

短期トレードと長期保有、一体、どちらが良い投資戦略でしょうか? この答えは簡単です。皆さんが実際にやってみて、利益が出る方が、あなたにとって良い手法です。

 

投資手法に関するじっちゃまの回答はこの通りです。

つまり自分にとって一番儲かるやり方が一番良い投資手法ということです。

 

これは一見、性格や得意分野が人それぞれ違ってくる話のように見えます。

分かりやすい例だとせっかちで結果がすぐに分からないとイライラする人が長期的にじっくり保有しゆっくり儲かるような投資は合わないでしょうし、忙しくて相場をウオッチする暇がない人がデイトレードをするのは難しいといった点です。

 

つまり、そもそも短期トレードの方が優れているか? それとも長期保有の方が有利かという問題を、投資家本人の気性や資質の問題を抜きにして語ること自体、成り立たないのです。投資スタイルというものは、極めてパーソナル(個人的)な問題なのです!

 

ただ、パーソナルな問題ではあるものの「実際に試してみること」が重要だと説いています。

 

まだ両方の手法を試してもみないうちから、(私は長期保有派だ)とか、(私は気が短いから短期トレードのはずだわ)とか、勝手に自分の思い込みで決めないでください。

 

自分の性格から「この投資方法が合っているはず!」と思い込んで、他の投資方法を試さなかったり始めから知ろうともしないのはもったいないということです。

 

実際に試してみたら自分の性に合わない投資方法ですごく収益をあげるかもしれません。好きこそモノの上手なれという言葉があり、興味があって好きなやり方の方が結果的に良い結果をもたらす可能性もありますが、反対に性に合わないやり方だから客観的に分析的に冷静に取り組めるというケースもあります。この辺は実際にやってみないと分かりません。

 

私も色々な方法を試していますが、決算投資法が今のところ一番効率よく収益を高められているのでここに腰を落ち着けていますが、より良い方法がないかは常に模索しています。

 

私が言いたいことは、思い込みで(自分はこっちだ)と、やる前から決めてしまわず、両方のスタイルを実地で行ってみて、どちらのスタイルを援用した方が自分の成績が良かったか、客観的に自己診断してみてくださいということです。

 

ぜひ体験してみて自分に合った良い投資方法を発見してみることをオススメします。

 

これは言い方を変えると万人に通用する絶対不変の投資法がないことを意味しています。

 

<投資方法を試す際の注意点>

短期トレードと長期保有、この両方のスタイルを皆さんが実際に試すとき、「正しいやり方」を踏まえた上で、トライしてください。

 

ただし、闇雲に試せば良いわけではなく正しいやり方を知った上でそれに従って取り組んでくださいと仰っています。

 

剣道でも水泳でも、まず「型」というものを知る必要があるのと同じで、株式投資にも正しいフォームに相当するものがあります。それを無視し続けると、いつまで経っても上達しません。

 

芸術は模倣から始まるということと同じです。

 

<短期投資は順張りで>

順張りとは、株価のトレンドに逆らわず、素直にそのトレンドに乗っていく投資法を指します。チャートを眺めたとき、きれいに右肩上がりになっている銘柄を選んだほうがいいでしょう。

 

伸びる銘柄に素直にのり、上昇益を確保するのが短期投資の基本であり、右肩上がりに伸びている銘柄を選んだ方が良いと言っています。

 

株価が右肩上がりになっている銘柄は、大体、業績も良い場合が多いので、チャートの勢いの点でもフォローの風が吹いているし、業績の面でもフォローの風が吹いているという状況なわけです。このように株価を押し上げるいくつもの要因が、全てフル稼働しているような株を丹念に探すべきだと思います。

 

経済状況も相場環境も良く、業績が良ければ大抵のケースでは右肩上がりに上昇するのでこういった条件に該当する銘柄を探した方が良いということです。

 

短期投資の場合、ちょっとしたチャートの上げ下げや予想に反して売られた銘柄を買って反発を待つといったテクニック的な要素もありますが型を身につける段階では、一番素直に良い銘柄に投資して利が乗ったら継続、利が乗らなくなったら売るというシンプルな方法が適しているということです。

 

適した買い方として一見ダサいのですが「好決算の銘柄を決算が発表された後に買いに行く」ことを推奨しています。先回りせずに決算が出た後に「恥を忍んで」買いに行くとよく言っています。これが基本であるということです。

 

「勝ち組は、たぶん今後も勝ち続ける」という、シンプルだけど無視できない事実に依拠したトレード戦略ということです。これはcis氏がいう「上がるものは上がり続けるし、下がるものは下がり続ける」という言葉でも示されています。変にひねくれずに「上がるのだから良いことだ」と構える事が大事ということです。

 

注意点も挙げています。

買い建てて5日くらい経っても利が乗っていないのなら、あなたがやっていることは、どこか間違っているかもしれないと疑ってみる。

 

株価が上昇トレンドを割り込んだ場合、あるいは自分の買い値より8%以上下がった場合、躊躇(ちゅうちょ)せず、その銘柄は切りましょう。手仕舞いは、早ければ早いほど良いのです。

 

自分の保有している銘柄だけでなく、マーケット全体が弱気相場に入り、それが原因で買い値より8%以上やられてしまった場合も、損切りするのがいいでしょう。

 

・利が乗らない

・株価が一定以上下がってしまった

・マーケットが弱気相場(ベアマーケット)に入った

こういった点が「売り材料」ということです。

 

注意したいのは「その銘柄のストーリーを根拠にしない」ということです。価格にストーリーを絡めてしまうと売りにくくなってしまいますし、短期投資で買ったものが長期投資に変貌し結果的に塩漬けになってしまう危険性があります。

 

<長期保有の基本>

バフェットのような長期保有投資をする場合

・四半期ごとの業績に安定感がある

・それに加えてバリュー投資家が好む、ワイドモート銘柄

という条件を挙げています

 

ワイドモート銘柄というのは

1:普通の企業以上に儲かっていること
2:事業規模がバカでかいこと
3:市場占有率が圧倒的であること
4:ロー・コスト体質であること
5:有名なブランドを持っていること
6:ネットワーク効果があること
7:ユーザーや顧客にとって乗り換えコストが大きいこと

といった条件を満たす銘柄です。強固な安定感のある銘柄といって良いでしょう。

 

長期保有の利点は、株式投資から目先の株価の乱高下というランダムな要因を除去し、長期でのその投資対象の潜在成長力やキャッシュを生む力に投資できるという点にあります。

 しかし、肝心の投資先に潜在成長力が欠如しており、キャッシュを生むどころか、ごくつぶしみたいに株主のカネを使い果たしてしまうようなダメ会社であれば、長期に保有すればするほど、確実に酷い目に遭います。

 

バフェットのいう「消費者独占型企業」にも通じますが、

ベライゾン、ロッキーアンドマーティン、マクドナルド、ペプシコなどなどの分かりやすい安定銘柄。それ以外だとバフェットが長期間保有している銘柄を参考にしましょうと述べています。

 

そして退屈で死にそうな銘柄とも述べています。これは値動きが大人しい(コロナショックのような大きく動く局面は除きます)のでなかなか収益が伸びずにじりじりと待つような格好になります。それでも安定的に資産の下落幅を抑える事ができるメリットがあります。ポートフォリオの質を高めるやり方です。

 

ただ長期保有というからには、最低でも5年くらい抱き続ける覚悟で投資してほしいのです。

と言っているので長期=5年と考えて5年間保持できる先を選ぶようにしましょう。

 

ウォーレン・バフェットは今色々と言われていますが、彼が述べている

「世の中の人はなるべく早くお金持ちになろうと考えている。ゆっくりお金持ちになるというのは誰もやりたがらない。だから私の競争優位は失われないのだ」

は非常に大事なことだと思います。

 

儲かるには長期的に継続して取り組む事が必要で、それが長期保有投資最大のメリットということです。

 

2つの性質の違う投資方法を紹介しました。

長期投資は5年間は持って欲しいと言っているので、1年・2年で結論は出せません。

自分に適した投資方法は実際に試さないと分からないとじっちゃまは言っているので、言い方を変えると「最低5年間は色々な投資方法同時並行で試して検証すべし」と言っているということでもあります。

 

下手に決めつけずに経験を通じて勉強してパフォーマンスを分析したり、決算を通じて企業を評価する目を養いながら日々研鑽を積む事が投資家には求められるものだと思いますので、5年は長いようですがこれは理に適っていると思います。