今回は「保険」について考えます。
資産運用や投資などを扱う書籍やブログではほぼ共通して保険に関してはネガティブです。
特に貯蓄型保険や個人年金保険など資産運用と保険を絡ませた商品は「やめたほうが良い」という見解でほぼ一貫しています。
理由は簡単で投資よりも効率が悪いからです。
保険は100%投資ではなく、保険料に一定の割合割かれます。基本は保険商品なので充実した保険サービスがあることが大前提です。そこに資産運用の要素を絡ませるものと捉えたほうが良いです。
資産運用を軸に考えた場合、保険という余計なものがついてしまうのであれば自分でインデックス投信やETFを積み立てたほうが効率的です。
また保険の場合、満期前に解約すると解約に伴う控除が発生するため「積み立てた額が丸々得られない」というデメリットも生じます。一般的に10年〜15年継続しないと元が取れない(運用益で解約控除料をカバーできない)とされています。
保険の唯一のメリットは保険料控除です。保険料に応じて所得が控除されるため税金を取り返すチャンスがあるというのがメリットです。
<資産運用における保険の最適解とは?>
個人的には巷で言われる「保険に入らなくて良い」という意見には疑問です。
若い独身の方や保険料が高くなってしまう方は別として、高額医療制度があるから大丈夫という考え方はやや乱暴かなと思います。
公的制度、公的支援は活用できる分活用するべきですが、制度はいつ変わるか分かりません。制度に依存して変わってしまった場合のリスクを気にするぐらいなら少額の保険+投資で賄った方が賢明だと私は考えます。
(保険に入った方が良い方)
・資産運用額が十分ではない投資スタートしたばかりの方
・結婚、出産を控えている方
・子供がまだ小さく、万が一のことがあった場合に困ることが多くなる方
こういった方は保険に入った方が良いと思います。ただし、大手生保ではなく共済保険やネット保険など「毎月の保険料が安い」ところに入るべきです。また終身ではなく掛け捨てにするべきです。これは毎月の保険料が大幅に安くなるからです。
(保険に入らなくても良い方)
・若い方(10代・20代)
・独身の方(自分のことは自分で賄うしかない)
・高齢の方(保険料が高くなってしまう)
・資産を一定以上積み上げており、万が一のお金をそこから捻出できる方
こういった方は無理に入る必要はないと思います。
少なくとも保険を資産運用の代わりにするのは非効率なので回避するべきです。