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成功する投資家になるための4つの基本原則とは?

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バンガード社は投資家に向けて様々なメッセージを発信しています。

これは自社商品の宣伝の狙いもあると思いますが、投資家が守るべき心構えや押さえるべきポイントなどを分かりやすく説明してくれています。

 

とはいえ投資スタートアップ段階の方にとってはまだ分かりにくい部分も多いかと思います。そこで今回はバンガード社がリリースした「成功する投資家になるためのバンガードの4つの基本原則」について投資スタートアップ段階の方に向けて解説します。

 

https://www.vanguardjapan.co.jp/docs/Vanguard-Investment-Principles-for-Japanese-investors-2017.pdf?fbclid=IwAR1AarPsz2Qvpga3GSop1MkvQPBLOuDogYgnlc-Wl78QOk1VrqquuwQZCRE

 

www.vanguardjapan.co.jp

 

(前提)

投資家がコントロールできることに注力するべし。

→これは投資家が陥りやすい罠として「コントロールできないことに時間をかけてしまう」点から来ています。例えば

・株価や市場の動向など将来どうなるかの予想

・政策や金利といった大きな話

・株価チャート、トータルパフォーマンスといった過去の話

はいずれもコントロールできません。

 

コントロールできないものに時間を費やして惑わされてしまうのではなく、原則の大前提としてコントロールできるものだけに力を注ぎましょうということを言っています。

 

これから紹介する4つの基本原則はいずれもコントロール可能なものです。

 

<原則1:目標設定>

「達成可能な」目標を設定することが1つ目の原則です。

無理のない達成可能な目標というのが重要です。何故なら無理をすると「必要以上に資産を危険に晒してしまうから」です。例えば毎月1万円程度の積立をしている人が10年で1億円という目標を設定すると年間のリターンが10%~20%どころでは届きません。

(72の法則というものがあり、これは72÷金利の数字が元本が倍になるまでにかかる年数です。10%で7.2年かかります。しかもこれはあくまで倍になるだけです)

 

・危険性が高いものに手を出してしまう

・リターンばかりに目がいってしまう(すぐに売ってしまう)

・ギャンブルに手を出してしまう

・借金をしてしまう

といった背伸び、無理をしてしまいます。

 

一部の投資商品には実際の数字の2倍・3倍のパフォーマンスをするレバレッジを効かせたものがあるのですが、こういったものに手を出してしまうことになります。

 

まず身の丈を知った上で、適正な目標を立てるのが原則です。

投資パフォーマンスの平均は年3%〜7%と言われています。この数字を先ほど紹介した72の法則に当てはめて、目標設定(金額と年数)を決めることをお勧めします。

 

目的(何のために投資をするのか)

前提条件(リスク許容度とルール)

の設定も重要です。目的は投資にかける所要時間とモチベーションに影響します。目的が老後の不安解消であり現在25歳ぐらいであれば無茶をしなくても程よくリスクをとった投資で十分達成可能です。

 

 

www.enjoy-investment.net

リスク許容度はこちらを確認ください。ルールはリスク許容度に応じて安心を得るために必要なものです。目標・目的・前提条件をしっかり決めてから投資を始めましょう。

 

<原則2:バランス>

投資の成功可否はアセットアロケーションによって決まるというのが2つ目の原則です。バンガードの言いたいことは

・資産配分

・資産分散

株式投資

の3つのバランスです。

 

資産配分は株式・債券・実物資産(金も含みます)・現金の4つのカテゴリにどう配分するかで今後のパフォーマンスが決まるという点です。

パフォーマンスを決めるのは株式の割合です。株式を保有し過ぎると価格の変動に悩まされることになります。株式の保有割合が少な過ぎるとパフォーマンスが高まらず伸び悩むことになります。

資産は適切に分散するというのが最も重要です。株式100%は理論上収益最大となる可能性もありますが、先ほども述べた通り変動幅の大きさに苦労することになります。相応に高いリスク許容度が求められます。

 

またどの資産が優位になるかは蓋を開けてみないと分からないということも記されています。予想はできないのであればあらゆるものに分散した方が賢明です。

 

この場合の「分散」とはあくまで「資産」の分散です。例えば株式投資に関して分散か集中のどちらが良いかについてはその人の目標とリスク許容度、資産保有状況によって変わってきます。

 

<原則3:コスト>

これはすごくシンプルです。コストはできる限りかからないように投資しましょう。

 

・売買手数料

ランニングコスト(信託報酬)

・税金

この3つはかからないに越したことはありません。できる限り少なくするようにしましょう。何故少なくした方が良いかというと、コストは投資パフォーマンスの最終結果に影響を及ぼすからです。そのコストの表記が「0.01%」など小さい数字で示されているため「惑わされやすい」のです。

 

シミュレーションするとその最終結果の違いが分かるのですが、この辺ややこしいと思った方は「とにかくコストはかからないに越したことはない」と覚えましょう。

 

<原則4:規律>

適切な目標を設定し、バランスの良いポートフォリオを作成し、コストがなるべくかからないように購入したとしても肝心の規律がいい加減だと目標達成はおぼつきません。

 

雑音に惑わされず、今のパフォーマンスを気にすることなく最初に掲げた目標に向けて、決めたルールを徹底して維持することが重要です。

 

・局面が大きく変化した時(例えば今回のコロナショック)

・決めたルールを維持できない何かしらの問題が生じた時

・予め決めたリバランスのタイミングが到来した時

にはじめてバランス調整を行います。それまでは規律を守ることを重視しましょう。

 

投資のスタートアップ段階だとこれが最も難しいと思います。先が見えないですし、どうしても雑音に振り回されてしまうからです。ある程度最初の段階に関しては「見直しタイミングのペースを増やす」ことをしても良いと思います。ただいつまでも高頻度で見直してしまっては意味がないので、最初の半年〜1年といった部分に限定するようにしましょう。

 

4つの基本原則は成功する投資家になるための強固なベースだと思ってください。

投資を始めた時点で最初に整理することとしてこの4つの基本原則を自分自身に照らして明確化する作業を行った方が、成功率が上がると思って是非取り組んでみることをお勧めします。