個別株投資をしている人にとっては避けては通れない(はずの)悩みです。
アメリカ株は現在
・割高である
・割高と言われているけどそこまでではない
という意見に分かれています。
また、「ずっと好調というのはあり得ない」「いつか暴落する」
「世界経済を牽引しているアメリカが今後も成長していく」「アメリカが落ちていくときは他の国も落ちていく」といった様々な意見が挙がります。
アメリカ株が割高であるとされるのはPERの数字の高さからですが、これをどう見るかによって2020年以降のアクションが変わってきます。
選択肢1:好調のアメリカの背中に引き続き乗っかる
選択肢2:アメリカ以外の国にも目を向ける
どちらにするかは非常に悩ましいです。
個別株投資の難しいところは「結果から判断することができない」点です。
様々な数字やチャートはあくまで「過去の数字」なので、そこから必ずしも正解が導き出せるわけではありません。不確定な未来の予測に乗っかるからこそ、他では得られないリターンを得ることができるわけです。
その点でアメリカ株だけに乗っかって成長の果実を受け取り続ける選択をするか、果実はいつか枯れてしまうからと考えて他の木を探すかの選択は悩ましいものがあるわけです。
<個人的な意見>
筆者の意見は
「分散の度合い=資産状況次第」
だと考えます。
つまり、資産が拡大途上にある段階ではあちこちの国の株式に手を出すのは
・資産の拡大幅
・管理負担
の両面でデメリットの方が大きいと考えます。
高額の資産を持っている場合、アメリカだけ、日本だけといった単一の国に集中投資するのはリスクが高いため様々な国に分散投資をした方が良いと思います。これは「資産を守る」ための取り組みです。
途上段階ではまず収益を上げることが最優先なので、軸足はまず成長性が期待できる米国市場だと思います。
その中で米国一択のリスクを懸念するのであれば、どこかもう1つ別の国を選ぶのが良いと思います。
<選ぶとしたらどの国か>
さて問題はどの国を選ぶかです。
・日本
・中国
・ベトナム
・東南アジア(マレーシア・インドネシア)
・インド
・メキシコ
・ブラジル
・オーストラリア、ニュージーランド
・ロシア
・イギリス
・EU
・北欧
といったところが浮かびます。
選択の基準も様々ですが
・将来の人口(人口が伸びていく国は自ずと経済成長が見込める)
・経済を牽引している要因
・独自性
・現時点で割安であるか
といったところを評価していくべきだと思います。
人口が伸びていく国を優先する場合は
インド・東南アジアといったところが浮かびます。
経済を牽引している要因というのは例えば中国は分かりやすく、ハイテク産業を中心に今後伸びていくと予想される要素があるかどうかという点です。
ベトナムも米中貿易戦争後の受け皿として注目されています。
独自性は例えば北欧やロシアといった国はアメリカにも中国にも影響を受けにくく、米中が対立していてもマイナスの影響を受けにくいのでアメリカ・中国の経済状況が悪化していてもマイナスとはならず存在感を放ってくる可能性があります。
いわば逆張りの発想です。
現時点で割安な国に投資するというのも、逆張りの発想から来ています。
例えば今日本に投資をする理由を見出すとしたら
・分析しやすい
・まだ割安である
といった点から注目することになると思います。
先ほども述べた通り、基本的には資産状況に応じて選択するべきだと思います。
明確な基準はないですが、
・リスク分散を優先するか
・リスクを負っても成長しているアメリカに集中するか
という判断を経て決めるべきだと思います。
筆者は基本的にはアメリカに引き続き軸足を置きます。
ただ
・成長性を秘めている割安な国(あるいは銘柄・ETF)
・良い取り組みをしている米国以外の企業
は追い求めていきたいと考えております。
成長性の評価は難しいですが、企業単位で取り組みを追いかけることは可能だと思いますので、例えば日本企業で「これは?」と思う企業があればチャレンジできるかどうか検討する余地はあるかなと思っています。