「2020年のシナリオを想定する」の記事で挙げたシナリオ
シナリオ1:強気の状態が継続する
シナリオ2:大統領選を境に混乱が始まる
シナリオ3:停滞する(あるいは低調し、2019年ほどの上昇は期待できない)
シナリオ4:リセッションが始まり、世界同時株安が始まる
シナリオ5:過去のパターンを踏襲しない別の動きが起こる
に備えるには
「どのシナリオがきても困らないようにする」
と書きました。
これはどういうことでしょうか?
ポイントは
・株高が継続する可能性
・株が暴落する可能性
の両方を見据えた資産配分にすることです。
<株高が継続する可能性に投資する>
2019年はアメリカ一強でした。
なので株高が継続するということは「引き続きアメリカ株に投資を続けるということです」
最高値を更新している銘柄にもかかわらず目標株価はそのさらに上を行っています。
成長株が成長の余地を残しているということです。ここに投資をするというのが1つ目の対策です。
つまり素直に順張りをしましょうということです。狙いは「機会損失の回避」です。
・株高が続いているので、そろそろ下がるのではないか?
・皆が楽観的になっている時が逆に危険ではないか?
という思いがよぎるのが自然ですが、一方で暴落をただじっと待つのは根気が必要です。
いつ株が下がるとも分からないままじっと待つよりは「下がるまでの間の値上がり益は確保しておこう」というのが1つ目の対策です。
ただし、持ちっぱなしでは下がった時に含み損になってしまいます。また最高値がいつになるかは分からないので必ず「売却の基準を明確にしておく」ことが求められます。
<株が暴落する可能性に投資する>
株が下がった時に反対の値動きをする資産に投資することで「資産全体がマイナスになってしまうことを阻止する」対策です。
具体的には
・金もしくは銀に投資する
・債券を購入する
金や銀は経済状況が不安定な時もしくはインフレが進む時に価格が上昇します。
つまり「万が一の備え」という位置付けです。
金や銀は利息がつかないですし、配当金も貰えません。景気が良い時は保険にしかなりません。ただいつどう動くか分からない中で不安を抱えて過ごすぐらいなら、一定の割合資産を金もしくは銀に振り分けておけば安心が生まれます。
目安としては5%〜10%を金もしくは銀に割り振っておけば、株価が大きく下がった時に逆の動きをすることになるので、その時は金や銀を売却して景気回復に備えて株を買っておくといった対策が立てられます。
不安な方は15%程度まで引き上げても良いと思います。
現在金は最高値に近づいていますので、これから備えるのであれば割安な銀の方が良いかもしれません。
債券は教科書的な考えですが、株とは逆の値動きをするので債券を購入しておくと株価が下がるリスクをヘッジします。しかし現在債券はバブル状態とも言われており株以上に価格が変動する可能性があるという意見も挙がっています。
慎重な判断が求められますが、景気低迷に備えて積立で債券を購入するのがベターなのかなと思います。
景気が低迷し、株価が下落した時は「価格が下がった株を購入するチャンス」でもあります。特にバリュー株投資の候補としていた先は購入チャンスが拡大します。
ただ買いたい時に現金がないとどうにもなりません。
2018年年末に株価が大きく下がりましたが、下がった時期は一時的で再び上昇を始めました。購入チャンスはそれほど長くなかったと思います。
次回の下落も同様に短期間で収束する可能性があります。
どのタイミングが下がりきった「底」なのか判別することは不可能ですが、再上昇するタイミングまでに現金を用意しておく必要があります。
単に現金を銀行に預けておくだけだともったいないので、外貨MMFに預けておくことをオススメします。
気軽に預けられて預金よりも利息が得られるので、下落時の備え・資金の待機先として適切です。
整理すると
・資産の一部を金、銀、外貨MMFに投資する(余裕があれば債券にも投資する)
という欲張りな対策ですが株と株以外に投資をすることでどのシナリオが来ても困らないようにする。
です。
もちろん投資なので「完璧な対策」はあり得ないので、あくまで自己責任でお願いします。