BRK(バークシャー・ハサウェイ)の決算発表がありました。
2月の決算は年次報告があり、ウォーレン・バフェット氏が株主に向けて手紙を送ることで有名です。楽しみにしている投資家も多いです。
今回の決算発表は数字上は収益増となりました。
その要因は「米国株の株高」で特にポートフォリオの上位にある銘柄の上昇益、とりわけアップル株の2019年の上昇益が大きな要因となりました。
<バークシャー・ハサウェイの大きな課題>
一番の課題はウォーレン・バフェット自身だと思います。彼は今年で「90歳」を迎えます。90歳とは思えない健在ぶりですが、右腕的存在のチャーリー・マンガーと共にいつ引退してもいつ亡くなっても不思議ではありません。
故に後継者の問題が課題となるわけですが、はっきりとはしていないものの着々と「その時」が来ても良いように準備は進めているようです。
バークシャーは既に投資運用会社というよりも企業の買収をメインとした複合企業(コングロマリット )となっており、事業の取り組みに問題がなければ大きく破綻することはないと思われます。
どちらかと言えばこの先の方向性というよりも今のアメリカ企業の好調ぶりに対して、手が出せなくなりつつあることの方が課題としては大きいようです。
上述の記事にあるようにバークシャーには現在多額の「現金」が残ってしまっています。残っていてもどうしようもなく、本来であれば企業買収に充てて収益の拡大を図りたいところなはずです。
バフェットとマンガーの方針は「とびきり良いものをそこそこの値段で購入する」なので適切な価格でない限りは手が出せない。故に現金が余るという状況なんだと思います。
無論、余剰資金は「しかるべき時」に一気に買い付けるためのものでもあると思います。バークシャーからしたら虎視淡々とその時。つまり価格がダウンするタイミングを狙っていると思います。無茶な仕掛けはバリュー投資には適さないです。
現在のバークシャー・ハサウェイのパフォーマンスは比較対象のS&P500と比べて劣後しています。このこと自体がグロース優位の裏付けでもあると思います。
でもグロースとバリューはどこかで入れ替わります。そのタイミングがいつ来るか。
バークシャー自体投資先として現状注目されなくなってきているので、案外すぐサイクル入れ替えのタイミングがやって来るのかもしれません。