Valueのターンは来るのでしょうか?
2008年のリーマンショック以降、2010年代はグロースの時代になりました。GAFA、GAFAM、FANGMANなどいろいろな表現がありますがAmazon、Apple、Facebook、Google、Microsoftといった企業が経済を牽引し株価を押し上げた時代でした。
コロナショックを経てもこれらの企業はなお伸びています。
さて、11月は大きな転換点を迎えました。
・ファイザー社の治験結果の公表(90%有効とのアナウンス)
・モデルナ社の治験結果の公表(94%有効とのアナウンス)
これらはまだFDA承認前の状況ですが、株価は前のめりに「コロナ後」を織り込み始めています。
コロナ後の株式の世界はこれまでやられていたジャンル
・レジャー、外食、観光
・ホテル、クルーズ船
・航空
といったところが恩恵を受けることになります。またワクチン承認後に経済状況が好転すると景気が回復するため景気が良い時に株価が伸びる銘柄も追い風となります。
反対に巣篭もり銘柄やハイテクグロース銘柄、PERが高く割高と評価される銘柄は売られやすくなります。ハイテクグロースが売られて景気循環銘柄・バリュー銘柄に資金が流れやすい状況ということです。
ポイントは「長期金利」です。
11月に入って急上昇・急降下を繰り返しています。金利の上昇とともにハイテクグロース銘柄は下がっています。
こうなると、ハイテクグロース銘柄は終わったと見るのが自然です。ZoomとかFastly、クラウドストライクなどコロナショック後に大きく伸びた銘柄は
・天井をつけた
・コロナでバブルになっていた
・高くなり過ぎてたから調整が入った
といった「理由」をつけて売られやすくなります。ケチがつけやすい状況ということです。
ではハイテクグロース銘柄は終わりなの?と聞かれるとある部分は正解、ある部分は誤りと個人的には思っています。
ハイテクグロース銘柄の中でも生活に直結する、仕事に直結する、日常欠かせない部分に入り込んでいるものであればつられて下がったとしても評価が反転する時期が来るものと思います。例えばZoomを使ったリモート会議は全廃されるとは考えにくいですし、クラウドストライクのようなセキュリティを扱っている企業はコロナ後でもその重要性は不変だと思います。
スクエアやペイパルはコロナ後に消費が回復すれば、決済取引量が増加します。
増加すれば業績がさらに上向くことが期待できます。
これはあくまでも個人的な願望含みですが、今後割を食うことが見込まれるハイテクグロース銘柄に再度チャンスが来る時があるかもというのは頭の片隅に残しておいて損はないと思っています。しばらくはバリュー銘柄、保守的な銘柄にスポットライトが当たることになるとは思いますが。