パウエル議長はアクセル緩めず、FOMCは22年末までゼロ金利見込む - Bloomberg
目まぐるしく変わる経済状況ですが
6月の前半に聞かれたフレーズは
・NASDAQ「過去」最高値更新
・S&P500がコロナショック前の状態に(全値戻し)
という非常に景気の良い言葉でした。
NASDAQを象徴するETF:QQQは谷の時期は一瞬でその後スルスルと高みに到達しました。
要因は様々ですが
・ハイテク・IT銘柄はコロナの影響をあまり受けなかった
・むしろ追い風となった企業もあった
・コロナショックにより、投資先が限定(影響を受けている先には投資できない)
という好材料が後押しになっていると思われます。
さらに、ワクチン・治療薬の開発状況が進展したことで「コロナ終息」というポジティブな反応が追い風にさらに追い風を重ねている状況と言っても良いと思います。
そして今週FOMCがありました。ポイントは「追い風を生んでいる状況が変化するかどうか」でした。
というのも急速な株価回復にはFOMCの舵取りによるところが大きいからです。
・金融緩和
・債券買い上げなど金融不安を生み出しかねない要因の排除
と言ったところが継続するのかどうか。ここでブレーキがかかると冷え込むかもしれない、ブレーキが緩むと経済が熱暴走する懸念もありますが、コロナショックから立ち直るかどうか不安に駆られている状況であればブレーキはかけて欲しくない。市場の思いはそんなところだと思います。
そして冒頭の記事です。
ポイントは
・金利は据え置き(上げることも下げることもしない)
・マイナス金利まで踏み込まない
・社債などの購入は現行ペースを維持(増やすこともしない)
・政策金利は「2022年」まで据え置き
です。端的には現状維持です。
イールドカーブコントロールの話が出てますが、これは長期金利の急激な上昇を防ぐためのイールドカーブの意図的な調整のことで日銀が既に導入しているものです。
ということでゼロ金利は続きます。
しかも経済が良くなったらすぐに利上げではなく2022年という先を見ています。
パウエル議長のコメントにもありますが、FRBとしてはコロナによるマイナスの影響は長引くと見ていると思われます。第二波が来ることは想定内なのだと思います。
振り返るとFRBはコロナショックが起きる前から金利の大幅引き下げなど、コロナウイルス蔓延による経済状況の悪化に対して先回りで対処していました。
これは恐らくリーマンショックの教訓があったものと思われます。
リーマンショックでは当初「介入しない」がキーワードで成行任せにしたことで被害が拡大した部分がありました。この時の教訓を踏まえてだと「恐らく」思われますが、パウエル議長は荒波をなんとか積極的に舵取りして乗り切ろうとしています。
そして市場がこれを好感しています。なので株高と見るべきだとした場合、方向性は変わらなかったので第二波・二番底を視野に入れつつ何もせずに警戒するよりは例えば
・積立投資を継続する
・勢いのある株式に投資をする
・金など安全資産を買っておく
などの投資アクションをした方が良いということになります。
ただし、ゼロ金利継続なので債券の購入、特に国債の購入は控えた方が良いと思います。