3月はコロナショックともいうべき急降下・暴落がありました。
4月は一転して大きく上昇を続け、ある程度回復しました。
これは過去に例のないケースだと思います。というのもごく短期間に強気相場から弱気相場へ転換し、さらに短期間で強気相場に戻るという急激な動きをしているからです。
上げて魅力が少し減った:ハワード・マークス – The Financial Pointer®
ハワード・マークスのコメントの変遷はこうなっています。
・3月の暴落を受けて→防御を少し緩めた方が良い(買いに向かった方が良い)と4月前半にコメント
・ハワードマークスの防御を緩める話が日本語訳として伝わる頃には既に相場は上昇局面
・その後を追いかけるように「買いの魅力が少し減った」とコメント
別にハワード・マークスは間違ったことは言っていません。
発言をした時点とその内容を支える「過去の事実」は正しいのですが、それが伝わるまでの僅かな期間で市場が大きく動いているということを示しています。
個人的にこれは危険な兆候なのかなと思いました。
さらにあらゆる資産が上昇していることに関しての「裏付け」が弱い点も気になります。
つまり4月の上昇が実態を無視した(軽視した)上昇であった場合、その先に再び「暴落の影」がちらつきます。
これは何も不安心理によるものではなく、以前にもコメントしましたが、
・1-3月の悪材料は想定内
・4-6月の悪材料は不安の引き金
という点によるものです。
コロナショックの悪材料はまだ出尽くしているわけではなく、医療面・経済面共に舵取りを1つ誤るだけで大きな問題を引き起こす可能性があり、非常に危うい状況であると評価した方が良いと思います。
<資産の交通整理をスタート>
筆者は先々の不安状況に備えるべく
・一定額の現金確保
・安全資産への追加投資
・株式の追加購入停止、一部売却
を行います。ベース部分のETF積立は継続します。
現金を確保するのは、今後の暴落局面への備えでもあり家族の万が一への備えでもあります。
以前から
上記記事などで、買い下がり方式による積立を行っております。
ルールに従うならば「上昇した場合はステイ」です。なので方向としてはあまり変わらないのですが、株式は一部売って利益を確保し、ゴールドにシフトします。
ゴールドも最高値を伺っており、さらに暴落したら一旦売られることは理解していますがその後の立ち上がりの速さと不安心理が先立つ局面では株式よりも必要とされる資産になるので一定量確保しておくことでポートフォリオ全体が痛まないようにします。
セオリーでは債券も安全資産の投資先候補ではありますが、超低金利の状況ではクッションとして機能しない可能性があり、ここは慎重にならざるを得ません。強いていうならTIPSに投資をするぐらいでしょうか。
空振りに終わる可能性があるので撤退方向には向かいません。
追加投資を控えて、資金を一定量確保し、安全資産でガードを固めて行きます。
空振りになった場合でも積立部分は継続しているのでそこが上昇するので良しとするという構え方です。
今は慎重に進める局面だと思います。3月のコロナショックからの回復が緩やかなものであれば、値下がりした良い株を買ったりETFを買い増すなどして楽しむことができたのですが、一瞬で終わってしまいあっという間に警戒局面に戻りつつあります。
少し長い目で見ると「景気後退」というキーワードがちらついてきた時にマーケットが耐えられるのかという疑問が湧きます。
基本方針は堅持するとしても備えておいて損はないと思いました。しばらくは臆病に進めます。