ものすごい勢いで急落しました。
2/26から米国市場は急落と急上昇を繰り返していましたが、3/9と3/12にマーケットの一時停止(サーキットブレーカーの発動)が起きるほど大きく下落しました。
下がったのは米国株だけではなく、欧州・アジアなど世界同時株安に。
さらに株安の時に上昇するはずの債券や金(ゴールド)も売られ値を下げました。
ビットコインも急落しています。
下落幅は歴代2位。リーマンショック超え、ブラックマンデーに匹敵する下落となりました。全ての資産が値下がりしたため、恐らくこの状況を経た投資家の大半はマイナスに転落したのではないかと思われます。筆者も含み損となっています。
<何故ここまで下がったか?>
・コロナウィルスの感染拡大
・2月のマーケット急落に対する対応が不十分とマーケットに評価された
・金利の急激な引き下げ
直接的な原因はコロナウィルスの世界的感染(パンデミック化)です。
当初はアジアに閉じた話であったものがいつしか欧米にまで波及しました。
短期的に終息するものであれば、好調なマーケットの印象のまま短期的な下落で済んでいた可能性が高かったのですが影響が広範囲に波及したことで長期化する恐れが出てきました。
現在の国内がそうですが、感染症の拡大は経済活動を著しく減退させます。この減退が経済動向・マーケットの先行きを不安にさせます。
これに対してうまく対処できておらず、金利引き下げ・金融政策・財政出動といった取り組みが後手に回っているあるいは不十分という評価になっていることから皆急いで「金融資産の現金化」に流れていることであらゆる資産が急落した訳です。
<投資を継続するべき理由とは?>
・あらゆる資産が急落する
というのはそう簡単に経験できるものではありません。
ただショッキングな暴落を経験すれば当然
・資産を売却しよう
・積立を一旦止めよう
・投資なんてするものじゃない
といった思いがよぎります。
でも投資は基本的に止めない方が良いです。続けた方が良いです。
その理由は3つあります。
1.株式・債券は長期的に上昇するものである
・世界恐慌
・ドットコムバブル崩壊
・チャイナショック
など様々な暴落局面を経ても株式や国債は上昇カーブを描いています。
そもそも現金は持っていても目減りするものです。極端なデフレ局面以外は現金を持っていても良いことはないです。
経済の仕組み上、株式・債券は上昇するのであれば持っておくべきということになります。暴落を警戒して一時的に現金に交換したとしても、それを保持し続けてしまっては資産が減少してしまいます。
2.資産拡大する局面は誰にも予想できない
このグラフは1980年に1万ドル投資してBest Day(急上昇した日)をロスした日数によって2016年のリターンがどうなったかを示したものです。
注目はAll daysと5Daysの差です。
36年間でたった5日間だけBest Daysを逃してしまうと大幅にリターンが減ってしまっていることが分かります。
「稲妻が光る瞬間に立ち会う」という表現があります。相場が急上昇する局面を指すのですが、その瞬間に市場にいる。つまり、投資をしていないと急上昇の恩恵を受けることはできません。
それを5回逃すと18000ドルも目減りしてしまうということなのですが、急上昇の瞬間を事前に予測することはできないので「常に投資を続けていないと立ち会うことができないもの」と捉えておくべきだと思います。
3.タイミングは読めない
良い時も悪い時も予測はできません。
資産作り投資は「予測できない」ことを前提とした投資です。
長期にじっくり腰を据えて取り組み、予測を避けて良い時も悪い時も享受する。
時間を経ることで市場平均ペースのリターンを得ることを目標としています。長期に取り組むのでどうしても調整局面・暴落局面は避けて通れません。
避けなくても上手くいくことを前提とした投資方法なので、コロナショックを経てもこの先コロナショック以上の暴落を経ても「止めずに続ける」ことで大きな果実を得ることができる可能性が高まるのです。
一方で「タイミング(季節)」を読むことでアクティブに投資する「楽しむ投資」はこういった局面では「投資法・投資哲学」によって取るべきアクションが変わります。
こちらについてはまた別の機会に説明します。