いかなる投資法でも2020.2.24から5営業日のパフォーマンスは振るわなかったと思われます。信用取引をやっていて売りから入っていた、そもそも投資していないといった方は別としてTwitterだと結構なマイナスを出した方の話題が飛び交っていました。
筆者も個別株投資はマイナス(含み損)に突入していると思われます。
「思われます」と書いたのが今回のテーマです。
・アップル
いずれも投資開始以来、株価は追いかけていません。
購入して以降、証券口座のサイトにはアクセスせず収支がプラスかマイナスかはフォローしていないというやり方をしています。
スマホアプリをすぐアクセスできないところに設置し、手間をかけないと見られないようにしています。人間はモノグサな生き物なので面倒なところにあるものはいつしか気にならなくなってきます。つまり、自分からチェックしなくなります。
4銘柄とも相応に有名な企業で投資している方も多いので投資情報などを追いかけているうちに自然と株価は目に入ってしまいます。また収支はチェックしていないですが決算結果は追いかけているので、株価の推移は確認できてしまいます。
それでも収支が目に入らないだけで「売却しよう」という気持ちはだいぶなくなったと思います。これも人間心理的に仕方がない話で、プラスであれば利益を確定させたいと思いますし、マイナスであれば損切りしたいと思うようになります。
<気絶投資法とは?>
バリュー投資やグロース投資のような確立された投資方法ではありません。
気絶投資法とは「買ったらそれっきり買ったことを忘れてしまう」投資方法です。
経過を追わないことで「一切手を出さない」つまり気絶したのと同じ状態を意図的に作るということです。
<気絶投資法のメリット・デメリット>
この投資方法は
・売買を繰り返すとパフォーマンスが悪くなる
・株価チェックの頻度が上がるとパフォーマンスが悪くなる
という2つの傾向と
・株価を見ることで売りたくなる心理
を踏まえるととても理に適った投資法です。
メリットは「人間心理に寄り添った投資方法であり、結果良いパフォーマンスに直結する」という点です。
デメリットは
・「投資方法を熟知し、自分を厳しく律することができる人」よりも投資の効率性が落ちる点
・配当再投資など複利の力が働かなくなる点
です。
要は触らない投資法なので、厳密にやるのであれば「買ったことを忘れているのだから再投資もやらない」ということになります。
再投資をやらないと投資元本は増えないので、株価が増えない限り、資産は拡大しません。それゆえ気絶投資法をやるのであれば「右肩上がりになる可能性が高いもの」を厳選する必要があります。
個別株の場合、ウォーレン・バフェットのいう「10年間取引ができなくなっても構わないと思う企業」を選んで投資しないと成功率は下がります。
<コーヒー缶ポートフォリオという概念>
気絶投資法に似た概念として「コーヒー缶ポートフォリオ」という投資法があります。
これは昔はコーヒー缶に大事なものを封入して保管する習慣があり、それを株式投資に応用したものです。
「売買回数」が少なければ、取引ごとに支払うコストが少なくなるので資産が拡大しやすいという考え方です。
気絶投資法もコーヒー缶ポートフォリオも極力触らないようにする、バイアンドホールドが有効な投資法であることを裏付けるものだと言えます。
<筆者の気絶投資法>
・配当金の再投資以外で購入した取引所のサイトは見ない
・配当金の再投資は半年もしくは1年に1回実施する
・決算結果はフォローする。
・決算結果が連続してよくなかった場合や投資した企業の取り組みが悪くなった場合は銘柄の入れ替えを行う
気絶投資法・コーヒー缶ポートフォリオの弱点をカバーするためのルールです。
配当金再投資をすることで複利の力を働かせます。また、決算結果をフォローするのは右肩上がりにならず何年経っても資産が拡大しないどころか縮小してしまう事態に陥らないようにするためです。
さてコーヒー缶に封入し、気絶した結果どうなるか。1年後に配当金を再投資するのでその時を楽しみにしています。今年に関しては今のまま進むと恐らくはマイナスになっている公算大ですが。
そういった意味では気長に取り組める人でないとオススメできない投資法です。