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【個別株投資】長期投資先として鉄道会社への投資を考える

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筆者は鉄道が好きです。

移動手段でまず優先して考えるのは鉄道ですし、遠距離でも可能であれば鉄道に乗りたいですし、なんなら博多や北海道には鉄道で行きたいと思う派です。

 

単に飛行機が好きではないという話でもありますが。

 

そんな鉄道を運営している会社は投資先としてどう評価するべきかという考察です。

 

<1.鉄道会社への投資先はどんなところがある?>

真っ先に思いつくのはJRです。

JRは東日本、東海、西日本、九州の4社が上場しています。

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なかなか良い価格です。単元株と言われる株主優待が受けられるための最低購入数である100株を買うにはそれなりにまとまった資金が必要です。

 

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私鉄だともう少しお手頃な価格です。

 

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こちらはアメリカの鉄道会社、ユニオン・パシフィック(UNP)です。

リーマンショックなど下落局面を経ていますが、全般的に右肩上がり傾向です。

 

<2.鉄道会社投資で考えられる強みとは?>

では鉄道会社に投資する際に考えておくべき強みはなんでしょうか。

 

・安定性、公益性の高さ

・収益性の高さ

・他社の参入余地が限りなく小さい

だと思います。

 

鉄道は公共インフラの1つです。移動手段は他にもありますが、無くなったら困るものの1つです。

 

鉄道に乗る場合、必ず料金を払います。このため、利用者が枯渇しない限り常に安定した収益をあげることができます。また公益性が高く民営とはいえ国や自治体も関係してくるので、例えば外資などまったく関係のない業界に乗っ取られるリスクは少ないです。

 

鉄道会社は本業以外に様々な業務を行っています。

会社概要:JR東日本

広告、旅行、電気供給、不動産など多彩です。

 

つまりJRというブランドを活用して多彩な業務を行い、そこで収益をあげていると読み取れます。鉄道一本だと人口によって利用状況が変わってきます。公益性が高いので無闇に料金を上げることが出来ないので、多角化は必然の流れともいえます。

 

多角化はともすると損失を生み出す爆弾にもなるのですが、以前と異なり鉄道会社が行っている業務で採算が取れないものは少なくなっているように思われます。

 

・鉄道利用料金→安定した収入源

多角化経営→収入源の多角化

と整理できるのかなと。

 

また今回の消費増税やインフレ発生時には許可が必要ですが、料金の値上げは可能なので利用者目線だと望ましくないですが、株主目線だと収益を損ねる要素が少ないのでプラスです。

 

鉄道会社に1から参入するのは困難を極めます。日本で可能性があるとすると第3セクターの鉄道会社に参入するぐらいです。

 

<3.鉄道会社に投資するなら長期投資が妥当か>

鉄道会社は安定性が高く、収益を長い期間確保し続けられる余地があることが分かりました。

 

また不動産業がそうですが、収益が挙げられる用地を多く確保していることも強みだと思います。そのまま保有していても資産になりますが、好立地の場所であればホテルなどの建物を立てて新たな収益源とするといったやり方も考えられます。

 

さらにエキナカビジネスに代表されるように超好立地の場所にお店を構えて、顧客を確保するといったことも今後さらに加速するのではないかと思われます。

 

リスク要因として考えられるのは

・鉄道事業の維持費用の高さ

・人口減による利用者数の減少

多角化したビジネスの赤字化

だと思います。

 

鉄道は常にメンテナンスをしないといけません。2019年の台風19号のような自然災害が発生すると大規模な補修が必要となりそれらは費用を圧迫します。

 

人口減による利用者の推移や手掛けたビジネスの収益も気になるところです。

これらは投資した後の決算報告などで必ず確認した方が良い部分です。

 

貨物輸送など含めたインフラを手掛ける企業の場合、短期的に株価がグイッと上昇することは考えにくいです。どちらかといえば重たい企業ですし、上昇ペースはあったとしても緩やかだと思います。

 

インフラを扱っている企業に期待しているのは

・暴落時のクッション

・長期的で緩やかな上昇

です。

 

公共性が高いインフラはいかなる景気状態でも利用者数への影響は軽微です。

不況だと旅行に行かなくなるなど、稼げる時に稼げない不安はありますが利用者数が半減するといった大きな問題にはならないと思います。

 

また都市部をメインとしている会社であれば人口減による利用者数の減少もそれほど考慮に入れなくても良いと思います。この辺は不動産投資において人口流入が続く都市部を重視した方が良い理由と似ています。

 

暴落時に影響が出やすい企業よりも、今は低調でも安定して収益をあげていることが強みを捉えた場合、不況に強い鉄道株は特に好況→不況に向かう局面で支持を集めるのではないかと予測します。

 

鉄道株は長期投資対象と考えます。10年・20年でテクノロジーが発達しリニアモーターカーなどの次世代交通手段が出てきても「鉄道を使って都市間を移動する」という行為自体はなくならないので、長期的目線で投資をする先として鉄道会社を候補しても良いのではと思います。

 

・不況、暴落に備えて保守的なポートフォリオにしたい方

・長期的に安定的に収益を確保したい方

は鉄道株の投資を検討してみて良いのかなと思います。